コーヒーってカフェによって色々な抽出方法があります。
一般的にはハンドドリップのところが多いですが、中にはフレンチプレスやサイフォンなどの抽出方法を取るカフェもあります。
各店ごとにこだわりがあってその抽出方法を導入しているので、どの淹れ方が正しいという訳ではありません。
では、どんな抽出方法があって、どの方法なら自分が求めているコーヒーを抽出できるのでしょうか。
求めるコーヒーの抽出方法って?
コーヒーの抽出方法は様々あります。
香りがより際立ったり、コーヒー本来の味をそのまま抽出できたり…。
それぞれの良さがあり、同じコーヒー豆を使っても、抽出方法が変われば明らかに違う味わいを楽しむことができるのです。
今回は、ハンドドリップ、フレンチプレス、サイフォンの3つの抽出方法を紹介していきます。
ハンドドリップの抽出方法
コーヒー好きになり、家でコーヒーを淹れてみよう!となったとき、最初に手を付けるのが【ハンドドリップ】ではないでしょうか。
しかしハンドドリップは、お手軽に見えてかなり難しい手技です。
同じ豆を使用しても、淹れる人によって全く違う味になることが多々あります。
では、どうすれば「あなたが求める味」を抽出できるのか。

ドリッパーは、広く普及しているものだとV60でしょうか。
メリタ、カリタ、ハリオ…と、様々なメーカーからドリッパーが発売されています。
「どのドリッパーが良いですか?」と言う方を何度も見ていますが、ドリッパーは自分が使い慣れたものを使用するのが一番です。
わざわざ買い直す必要はないです。
先程、上手く抽出する方法と言わずに「あなたが求める味」と表記したのには理由があります。
コーヒーを味わうときに、濃いコーヒーを美味しいという人もいれば、軽めなコーヒーを美味しいという人もいると思います。
なので、狙った味を抽出できればきっとそれは「あなたが求める味」であり、つまり上手く抽出できたということでしょう。
ここではハンドドリップの抽出方法をご紹介しますが、「浅煎り」「中煎り」「深煎り」によって味の調節の仕方が少し変わるので、工程の中で分けてご説明します。
ハンドドリップ 抽出の工程
1.コーヒー豆を粗挽きする
挽き目は必ず粗挽き。家庭用ミルで細挽きにすると、挽く過程で生じる微粉と合わさって非常に渋い味になってしまいます。
ポイント
安物のミルでもコーヒーを淹れる直前に豆を挽くことで、格段に美味しいコーヒーを味わえますよ。

挽いた豆はかなり粗めですが、スッキリとした味わいになりやすいです。
渋みがなく非常に飲みやすいので、筆者は浅煎り~深煎りまで全てこの挽き目です。
2.湯を注ぐ
湯を注ぐときはドリッパーにケトルを近づけてゆっくりと注いでください。
抽出するとき絶対守りたいコツ
30cc程の湯を粉に注いで必ず30秒は蒸らしてください。そうすることで、コーヒーの美味しい成分が出やすくなります。
分量
[浅煎り]
粉量(1人分:12~14g/2人分:18~20g)
湯温(90~92度)
湯(1人分:150~180cc/2人分:280~300cc)
抽出時間(1人分:1分30秒/2人分:2分15秒)
[中煎り]
粉量(1人分:14~16g/2人分:24~26g)
湯温(86~88度)
湯量(1人分:150~180cc/2人分:280~300cc)
抽出時間(1人分:1分50秒/2人分:2分30秒)
[深煎り]
粉量(1人分:18~20g/2人分:28~30g)
湯温(80~82度)
湯量(1人分:150~180cc/2人分:280~300cc)
抽出時間(1人分:2分20秒/2人分:3分00秒)
※このレシピよりも濃い味を飲みたい方は、湯を注ぐスピードをさらにゆっくりにしてみてください。
フレンチプレスの抽出方法
ハンドドリップのように抽出のとき影響を受ける因子が少ないため、フレンチプレスは初心者でも、手軽に美味しく安定したコーヒーを飲むことができる素敵な器具です。

味わいは、香りや味わいが豊かに感じ取れますが、飲み進めていくと多少濁りが増してくるので最後の30cc程は残した方が美味しく味わえます。
フレンチプレス 抽出の工程
準備するもの
[フレンチプレス 350cc]
中粗挽きのコーヒー豆:16g
[フレンチプレス 500cc]
中粗挽きのコーヒー豆:24g
1.コーヒー粉をフレンチプレスにいれる
フレンチプレスのふたをとり、プランジャーを引き上げておきます。
タイマーを4分にセットします。
2.1湯目を注ぐ
タイマーをスタートし、沸騰直後の湯をフレンチプレスの半分くらいの高さまで注ぎます。
このとき、湯はフレンチプレスから10cmくらいの高さから注ぐようにしましょう。
3.30秒ほど蒸らす
4.2湯目を注ぐ
粉のふくらみが落ち着いて、液面が下がってきたら粉全体に湯がいきわたるようにぐるぐると湯を注ぎましょう。
コーヒーがポットの縁1.5cmに近づく位まで湯を注ぎます。
5.ふたをして待機
プランジャーを上げた状態のままふたをします。タイマーが鳴るまで待機です。
6.プランジャーを下げる
タイマーが鳴ったらプランジャーをゆっくりと下げて終了です。
味が物足りないと思ったら、粉量を2~3g増やしてみてください。
より味わい深いコーヒーを楽しむことができます。
サイフォンの抽出方法
サイフォン好きの方も、難しそうでサイフォンには手が出せない…という方も、抽出知識があれば、お店で飲むサイフォンコーヒーがさらに美味しく味わえるようになりますよ♪

(初めて喫茶店でサイフォンを見たとき、うっとりする程の視覚的美しさを感じたのを覚えています。
その美しさの虜となり、サイフォンを購入した人は少なからずいるはず!)
サイフォン抽出には、人それぞれの個性が出ます。
カフェでも「今のは、何故そういう動きをしたんですか?」など質問すると、バリスタさんと会話が盛り上がること間違いなしです。
高温抽出するため、他の抽出方法では体験できないような、コーヒーの香りを感じ取ることができます。
また、液中にコーヒーオイルが混ざり合うため粘性を持ち、甘く心地よい余韻が口の中で続くコーヒーとなります。
ただ、抽出直後のコーヒーを飲むと火傷するので注意が必要。
抽出直後は、ぜひ香りを楽しんでください♪
サイフォン 抽出の工程
準備するもの
[160ccのサイフォン]
中細挽きのコーヒー豆:15g
[220ccのサイフォン]
中細挽きのコーヒー豆:20g
1.湯を入れる
フラスコに熱湯を入れて、アルコールランプに火をつけます。
ロートをフラスコに斜めに差しておきます。
(※ボールチェーンが湯に浸っていないと、突沸を起こしケガにつながるので注意。)
2.粉を入れてロートをフラスコに差す
ロートに粉を入れて、軽くたたいて表面を平らにならしてください。
湯が沸騰したら、ロートをフラスコに差し込みます。
3.1回目の撹拌
ロートに1cmほど湯が上がってきたら、竹べらで撹拌(かくはん)をして湯と粉をなじませます。
このとき、全体がなじむよう縦方向に強めに数回撹拌します。
4.30秒ほど待機
5.2回目の攪拌
アルコールランプからはずし、コーヒーがフラスコに落ち始めない内に、2回目の撹拌を行います。
1回目の攪拌では強めに撹拌しましたが、この時は優しくゆっくりと数回撹拌。
6.コーヒーを落とす
コーヒーがロートからフラスコに落ちて、気泡が抜ければできあがりです。
※かなり熱いので気を付けてくださいね!
自分が好きな抽出器具を使おう
コーヒーに力を入れているカフェなら、抽出方法も何通りかあるはずです。
異なる抽出方法で、味わいの違いを楽しんでみましょう。
そして、気に入った味に出会えたら、コーヒー豆を購入して自宅で同じように淹れてみてください。
最初はなかなか狙った味を出せませんが、何度かチャレンジする内に自分に合ったコーヒーを抽出できるようになります。
それってとても素敵なことですよね♪
最終的には、自分が最も気に入った抽出方法をするのが一番です!
ちなみに筆者は、普段ペーパードリップです。理由はプロっぽいから(笑)
そんな感じでもいいと思うのです。