新鮮なコーヒー豆を使って家で抽出しよう
ハンドドリップで淹れるとき、モコモコとコーヒーの粉が盛り上がる現象を、見たことはありませんか?
「自分の家で淹れると全然モコモコならないじゃん…。」
と思っているそこのあなた!
それは、新鮮なコーヒー豆を使っていないことが原因なのです。
モコモコの泡が美味しさのカギ
コーヒーの粉が盛り上がる現象は、深煎りになればなるほど起こる現象で、焙煎途中で生じる二酸化炭素が影響しています。
深煎りは二酸化炭素を多く含むため、抽出途中でコーヒーの粉が盛り上がってくるのです。

この二酸化炭素は焙煎から日が経つと、どんどん抜けていきます。
焙煎して1週間後と1ヶ月後の膨らみを比べると、その差はかなりのものです。
美味しく飲める期間は1~3週間
さらに、抜けていくのは二酸化炭素だけではなく、コーヒーの美味しい成分もどんどん抜けていってしまいます。
そのため、コーヒーを美味しく飲める期間は、焙煎してから1週間~3週間くらいといわれています。(※適切な保存方法をした場合)

粉にしてしまうと、さらに賞味期限が短くなるので注意。
美味しいコーヒーを家で飲みたいのであれば、コーヒーミルを購入してその都度挽きましょう。
品質が良く新鮮なスペシャルティコーヒーを選ぶ
バリスタさんが口を揃えて言う言葉があります。
「いくら腕の良いバリスタがコーヒーを淹れても、最初が40点のコーヒーは40点にしかならない。だから、より100点に近い状態のコーヒー豆を使わないと美味しいコーヒーは淹れられない。」と。
元が美味しくないコーヒーを、美味しく淹れるなんて無理です。
美味しいコーヒーを淹れるためには、品質が良く新鮮なもの、すなわちスペシャルティコーヒーがオススメなのです。
ハンドドリップの美味しい淹れ方(中深煎り~深煎り)
浅煎りと深煎りでは、抽出理論と抽出方法が異なるため、ここでは中深煎り~深煎りでのハンドドリップ方法を説明していきます。
必ず必要なもの

○ スペシャルティコーヒー豆
○ ドリッパー
○ ペーパーフィルター
○ サーバー
○ ケトル
○ コーヒーミル
○ お気に入りのマグカップ
○ スケール
○ タイマー
○ スティック温度計
分量
[深煎り]
粉量(1人分:18~20g/2人分:28~30g)
湯温(80~82度)
湯量(1人分:150~180cc/2人分:280~300cc)
抽出時間(1人分:2分20秒/2人分:3分00秒)
※かなり甘めに抽出できます。もっと苦めが良い方は抽出時間を延ばしてみましょう。
ハンドドリップ抽出方法
器具を温める

コーヒーが触れる器具をすべて温める。
サーバー、ドリッパー、ケトル、マグカップをお湯で温めます。
※いつも同じ環境下でドリップすることが味の安定につながります。
温め用のお湯を捨てる
サーバーとマグカップのお湯を捨てます。
ケトルの湯はスティック温度計で80~82度になるよう調節。
コーヒーの粉をいれる

ドリッパーにフィルターを装着し、コーヒーの粉をいれます。
※ドリッパーをトントンと叩いて粉を平面にします。
タイマーを開始してお湯をいれる

スケールが「0g」になっていることを確認。
タイマーをスタートして抽出開始。まずは、40gお湯をいれます。
※フィルターにお湯がかからないよう注意しながら手早くいれます。
2湯目をいれる

蒸らし終わりのタイミングは、モコモコがおさまったら2湯目をいれます。
(深煎りなら大体40秒程経ったら盛り上がりがおさまります。)
ゆっくり湯を注ぐ

ケトルから落ちていく湯はなるべく細く、ゆっくり注いでいきます。
※盛り上がりが決壊しないようにやさしく注いでいきます。注ぐ位置はドリッパーにできるだけ近づけてください。
目標の量になったら抽出完了

分量を参考に、目標の湯量と時間になったら終了。
カップに注ぐ

ドリッパーをぐるぐると回して全体に味を浸透させ、カップに注ぎます。
今回、筆者はカリタの3つ穴ウェーブドリッパーを使用しましたが、使い慣れているドリッパーを使うのが一番です。
ドリッパーを変えて味の良し悪しを決めるよりは、手順を変えて味の良し悪しを整えていくほうが上達は早いですよ♪
基本を覚えて自分なりにレシピを調節していきましょう。
奥が深いハンドドリップ
ハンドドリップは奥が深すぎます。
湯温、挽き目、抽出時間、粉量などたくさんの因子の影響を受けながら、抽出されていきます。
カフェで「いつもの!」という注文に対して、バリスタが的確に応えられるのは、ハンドドリップを極めているからなのでしょう。
今回は、深煎りにフォーカスしたハンドドリップの抽出方法を説明しました。
抽出中にコーヒーの粉が盛り上がるのを見るだけで、気分が高まりますよね♪
コーヒーは楽しい気分で淹れるのが一番です。
今後も、どんどんコーヒーの粉を盛り上げていきましょう。